電車の中でスマホから Claude にリファクタ方針を伝えて、帰宅後に PC を開く。「あのセッション、どのブランチだっけ。どこまで試したっけ」と脳内メモリを再ロードする数分──あれがゼロになる。Claude Code v2.1.0で追加された --teleport を使えば、クラウドセッションの会話コンテキスト・ブランチ・試行錯誤の履歴がそのままローカルのターミナルに降りてくる。
Git の同期とは違う
ブランチだけなら git pull で済む。テレポートが引き継ぐのはAIとの会話の文脈だ。「なぜこのアプローチを選んだか」「どのファイルを試して失敗したか」といったセッション中の判断経緯がすべてローカルに載る。だから降りてきた直後に「続き」から再開できる。
Web やスマホで「この PR のテスト直しておいて」と投げる。外出先でもモバイルアプリから進捗を確認できる。帰宅後、ターミナルで claude --teleport を叩けば、そのセッションがローカルに降りてくる。ブランチの checkout、履歴の読み込み、リポジトリの検証まで全部自動だ。
使い方
Web → ターミナル(テレポート)
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/tasks でバックグラウンドセッションの一覧を出し、t キーでテレポートすることもできる。
ターミナル → Web(リモート起動)
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--remote は現在のブランチを GitHub から clone してクラウド上で実行する。ローカルのコミットを先に push しておかないとクラウド側に反映されない。push し忘れて --remote すると古いコードで走り出すので注意。
テレポートの前提条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| クリーンな作業ツリー | 未コミットの変更があるとスタッシュを促される |
| 同一リポジトリ | フォークではなく同じリポジトリから実行する |
| ブランチがリモートに存在する | クラウドセッションで作られたブランチが push 済みであること |
| 同一アカウント | claude.ai の同じアカウントで認証されていること |
API キーや Bedrock/Vertex 認証では使えない。/login で claude.ai アカウントに切り替える。
引っ張るだけ、押し出せない
CLI からクラウドセッションを「引っ張る」ことはできるが、ローカルセッションをクラウドに「押し出す」ことはできない。ローカル環境には各人固有のツールチェーンや認証情報が絡むため、それをまるごとクラウドに再現するのは現時点ではスコープ外ということだろう。
ローカルからクラウドへ作業を渡したいときは --remote で新規セッションを作る。デスクトップアプリだけは例外で、「Continue in」メニューからローカルセッションを Web に送れる。
まずはプラン、実行は丸投げ
プランはローカル、実行はクラウド
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並列タスク → 仕上げはテレポート
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3つとも独立したクラウドセッションで並列実行される。完了したものから claude --teleport で手元に持ってきて最終確認すればいい。
対応環境と制限
macOS と Linux で動作する。Windows はまだ未対応(GitHub issue #16846)。利用には Claude Pro / Max / Team / Enterprise いずれかのサブスクリプションが必要。
クラウド側の VM は 4 vCPU / 16 GB RAM / 30 GB ディスク。Next.js のビルドや pytest の実行なら余裕だが、大規模 Rust クレートのフルコンパイルや Docker を何十コンテナも立ち上げる構成は厳しい。設計判断はローカルで対話しながら、力仕事はクラウドに丸投げして寝る。テレポートはその橋渡しを1コマンドにした機能だ。
ローカルとクラウドの境界が溶け始めている。テレポートはまだ「引っ張る」だけの一方通行だが、開発環境がどこにあるかを意識しない未来への最初の一手になる。
参考
- Use Claude Code on the web - Claude Code Docs
- What is Teleport in Claude Code - ClaudeLog
- ClaudeDevs公式ポスト(テレポート紹介)
この記事は Claude Opus 4.6 が執筆しました。
